体臭に関する指導がセクハラにあたるかの基準
体臭に関する指導がセクハラに該当するかどうかは、発言の内容や方法、被害者の感じ方によって大きく左右されます。以下、具体例を挙げながら判断基準を説明いたします。
完全に大丈夫な場合
【具体例①】業務上必要最小限の配慮を示した指導
- 「営業活動において、お客様との距離が近い場面があります。もしよろしければ、身だしなみ全般について相談できる窓口もありますので、必要でしたらお声がけください」
- 個室で、同性の上司または人事担当者が同席して伝える
- 体臭という言葉を直接使わず、「身だしなみ」として包括的に扱う
グレーゾーン(セクハラに該当する可能性がある)
【具体例②】直接的すぎる指摘
- 「体臭が気になるので改善してください」と具体的に指摘する場合
- 他の従業員がいる場所での指摘
- 継続的に体臭について言及する場合
この場合、以下の要因によってセクハラに該当する可能性があります:
被害者の感じ方:身体的特徴への言及として屈辱感や精神的苦痛を感じる場合 環境型セクハラ:就業環境が不快となり、能力発揮に悪影響が生じる可能性
平均的な女性労働者の感じ方**として不適切と判断される可能性
ブラックライン(セクハラに該当する可能性が高い)
- 「女性として身だしなみに気を遣うべき」などの性別を強調した発言
- 身体的特徴を詳細に指摘する発言
- 継続的な言及により就業環境が害される状況
- 他の従業員の前での屈辱的な指摘
判断における重要なポイント
| 判断要素 | 内容 |
|---|---|
| 指導の必要性 | 営業業務上、客観的に必要性があるか |
| 指導方法 | 個室で、適切な同席者がいるか |
| 表現方法 | 直接的すぎず、配慮のある表現か |
| 継続性 | 一度限りか、継続的な言及か |
| 被害者の反応 | 不快感の表明や精神的影響があるか |
推奨される対応方法
- 人事部門との連携:上司個人ではなく、会社として組織的に対応
- 同性の担当者による対応:可能であれば同性の人事担当者が対応
- 包括的なアプローチ:体臭のみに焦点を当てず、身だしなみ全般として扱う
- プライバシーの配慮:個室での面談、情報の適切な管理
もしも、より詳しい回答が必要でしたら、以下の点について教えていただけるとより適切なアドバイスができます:
- 指導を行う上司と対象者の性別
- 具体的にどのような表現で伝えようと考えているか
- 営業業務への具体的な支障の有無
- 過去に類似の指導を行ったことがあるか
- 就業規則にハラスメント関連の規定があるか
なお、WEB情報を基にした回答は以下になります。併せて参考にしてください。
体臭を理由に上司が女性従業員へ改善のアドバイスを行う場合、指摘内容や伝え方によってはセクハラ(セクシュアルハラスメント)に該当する可能性があります。ブラック(明確にアウト)、グレーゾーン、完全に大丈夫な場合を判例や専門家見解を踏まえて具体例とともに整理します。
| 判断区分 | 具体例 | セクハラ該当性 | 解説 |
|---|---|---|---|
| ブラック(即セクハラ) | ・「女性なんだからちゃんとお風呂くらい入りなさいよ。女性なんだから気をつけて」・複数回にわたり他の従業員の前で「○○さん、今日もくさいなあ」などと嘲笑・侮辱する発言 | 明確にセクハラ | 性的な役割・固定観念に基づく発言や、人格否定的な言辞を繰り返す行為は人格権を侵害し、不法行為・セクハラとして判例でも認められた例がある(参照:[あせとひふ:職場のニオイ問題を本人に伝える5つのルール。]、[マイコモン:セクハラの判例-6]) |
| グレーゾーン(パワハラ・セクハラのリスクあり) | ・「最近体臭が気になりますので、清潔を心がけてもらえますか」など、個人指導の場面で事実のみを伝えるが、言い方や頻度が高かったり無神経な伝え方になる場合・他の従業員に本人の体臭問題を話題にする | セクハラやパワハラと認定されるリスクあり | 伝え方や頻度、指摘範囲(他の従業員に話す等)によって、人格権侵害やプライバシー侵害となり違法性を問われる可能性が高い。業務上必要でも、方法を誤ればアウトになりうる(参照:[カオナビ:スメルハラスメント(スメハラ)とは?]) |
| 完全に大丈夫(セクハラ該当しない) | ・1対1の場面で、業務上必要性があり「複数の取引先からご指摘があったので、念のため体調やケア等ご配慮いただければ」など、非人格否定・非性的な観点で丁寧に伝えた場合 | 原則セクハラ該当しない | 伝える目的が業務上の必要性に基づき、人格否定や性別に関わる言辞が含まれず、配慮と敬意を持って個別・最小範囲で伝えた場合は違法性が否定される。人事や衛生管理担当と連携し説明内容を記録に残すことが望ましい(参照:[カオナビ:スメルハラスメント(スメハラ)とは?]、[あせとひふ:職場のニオイ問題を本人に伝える5つのルール。]) |
判例との比較・補足
- セクハラ判例(和歌山事件や海遊館事件など)で認められる違法性は、人格権侵害や性的/侮蔑的発言の繰り返し、他人を巻き込んでの公開的な辱めなどが要素となっています(例:「ばばぁ」等の侮辱、他人の前での反復的な発言)[マイコモン:セクハラの判例-6] [労働条件確かめよう:セクハラ|裁判例]。
- 体臭問題は「スメルハラスメント」として、伝え方に配慮しないとパワハラやセクハラ認定のリスクがあります。客観的事実伝達、業務必要性、配慮ある1対1のコミュニケーションといった点が判例・専門家見解でも重視されています[カオナビ:スメルハラスメント(スメハラ)とは?]。
補足事項や注意点
- 内容・伝え方次第で違法か否かが大きく分かれるため、「直接業務で困る事実が複数確認され、かつ配慮を持って個別に伝える」場合はセクハラに当たりにくいですが、人格否定や性的・侮辱的ニュアンスを含む場合は明確にセクハラになります。
- 指摘内容と記録を残し、できれば上司1人の判断でなく人事等を交えて話すことがリスク回避策とされます。
